アダルトチルドレン(AC)のヒーロータイプの克服する問題は、誰かの期待から自由になって本当の自分を取り戻すことです。
ヒーローは常に誰かの期待を背負う努力家ですが、相手との関係を共依存に巻き込み、自分も苦しくなるという問題があります。
- アダルトチルドレン:ヒーローの克服
- アダルトチルドレン:ヒーローを克服する具体的な方法
- アダルトチルドレンを克服する方法:NLPカウンセリング
この記事ではアダルトチルドレン(AC)のヒーローを克服するのに必要な知識と、克服すべき問題の共依存、そして克服方法がわかります。
アダルトチルドレンを克服して、あなたの人生を幸せに導きましょう。
目次
ACヒーローの克服
アダルトチルドレンのヒーローの克服する問題は、誰かの期待に応えて生きる共依存から抜け出すことです。
ヒーローは英雄という役割の言葉の意味です。
アダルトチルドレン(AC)の代表的な関係性が共依存という苦しみです。
共依存はダメ男に尽くすイネーブラーやケアテイカー(リトルナース)、プラケーターがアダルトチルドレンの典型ですが、ヒーローも相手の期待に添い続けて疲弊し、相手がメリットを受け取る共依存なのです。
ヒーローが相手のために頑張って努力しているのは確かです。
ですが極端性格なために、努力し続けメンタルダウンをしたり、一度挫折すると這い上がれないというパターンを抱えています。
こちらもお読みください。→アダルトチルドレン(AC)の共依存の親子関係とは?
アダルトチルドレン:ヒーローとは?
アダルトチルドレン(AC)のヒーロー(英雄)とは、自分自身の家族にとって英雄的存在であろうと勉強やスポーツ・その他、親の期待に対して必死に頑張り続ける子どものことです。
ヒーローという言葉は一見ポジティブなイメージの意味ですね。
ですから、他人から見た時に家庭内に問題があるとは理解されにくいかもしれません。
ヒーローは、アメリカのセラピスト、ウェイン・クリッツバーグがアダルトチルドレンの人々を6タイプに分けた分類の一つになります。
このブログでは8タイプご紹介しています。
- プラケーター「慰め役」
- イネイブラー「世話役」「支え役」
- ケアテイカー(リトルナース)「世話役」「小さい看護師」
- スケープゴート「生贄」「身代わり」「犠牲」
- ヒーロー「英雄」
- ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)「いない子」「迷子」
- ピエロ(クラウン、マスコット)「道化師」
- プリンス(プリンセス)「人形」「優等生」「王子様・お姫様」
これらの分類や役割は要素であるため、入り混じることは多々あります。
実際にアダルトチルドレンのカウンセリングにいらっしゃるクライエント様も、何種類か入り混じっていることは多々あります。
ちなみに私はヒーロータイプとケアテイカー(リトルナース)が混じっていたと思います。
こちらもお読みください。→アダルトチルドレンタイプ診断
共依存
アダルトチルドレンのヒーローの克服する一番の問題は共依存です。
共依存とは「相手のために良かれと思ってしているのに深みにはまり二人とも苦しくなる」よいう結果しかもたらしません。
ヒーローの性質は、女性であっても「相手を助けて相手のために頑張る」という部分を持ちます。
誰かの期待に応えて成果を出し、それを感謝されまた頑張る。
このループがヒーローの源ですが、名前のような超人ではありません。
そして頑張り続けるのは、子どもの時から「親の期待」のためであり自分のためではありません。
学校の勉強で成績が良かったり、部活で頑張ったり、良い就職先や何かしらの成果や結果はすべて「親のため」なのです。
期待する親はヒーローの活躍に心を奪われ、どんどん過剰な期待を押し付け、自分たちの見栄を満たしたり機能不全家族の問題を「そのまま」に放置します。
ヒーローのしていることは、親が問題を放置する隠れ蓑になります。
そして、自分のための努力をしているわけではないヒーローは空っぽの心が埋まらないのです。
こちらもお読みください。→共依存とは?
期待を背負いすぎる
アダルトチルドレンのヒーローは親の期待を背負いすぎて頑張り続けてきました。
ヒーローがもし生きづらさから解放されたいのであれば、期待を背負うことをやめることです。
期待を背負うことは、やりがいがありメリットももちろんあります。
ですが、どんどん追い詰められて、なぜか生きづらさが増していませんか?
ヒーローが良い子になって、なんでも出来るようになった背景には、機能不全家族の両親の喧嘩や不和、虐待や暴力などがあります。
この喧嘩や不和、虐待や暴力が、ヒーローが活躍することで一時的に解消されることがあります。
ヒーローの存在が家族の崩壊を救ってしまうのです。
自分の子どもが優秀な成績をおさめることで、親の目が目くらましにあうのです。
この一時的な平穏を守るのが、ヒーローの真の役目です。
父親からの母親への暴力や兄弟姉妹への虐待が、自分の活躍で一時的に収まったのであれば、これを続けるしかないという選択になり、無意識に皆がヒーローの活躍を願います。
このような背景があって、ヒーローは活躍し続けますが、期待も重いし他人の期待です。
がんじがらめの期待はいつしかヒーローの心を蝕むのです。
こちらもお読みください。→機能不全家族とは?
他者評価を気にして承認欲求が強い
アダルトチルドレンのヒーローは、他者評価を気にして承認欲求が強いです。
ヒーローもケアテイカー(リトルナース)タイプと同様に、感謝や承認がないとキレてしまいます。
これは、先ほどの「誰かの期待」で動いているという感覚が大きいために起きるものです。
人は自分が好きでやっていることを認められなかったとしても「別に平気!」となりがちですが、誰かのためにしていたり、好きではないことをしていると見返りが欲しくなるのです。
承認欲求というのは、他者に認められたいという心です。
本来は、幼少期の家族関係の関わりで「あるがままの自分」を認められて、無条件の愛情を注がれて自己肯定感は高くなります。
子どもは幼少期に、自由気ままで勝手にしているので、この時期に「何してもどんなあなたも大切」というメッセージが伝わると自己肯定感が高くなります。
子どもには「イヤイヤ期」もあり、何してもイヤイヤ言う時がありますよね。
あのような時も、大人が辛抱強くかかわって、「うんうイヤなのね」と肯定的なメッセージが送れると自己肯定感は高まるのです。
しかしアダルトチルドレンの生まれる機能不全家族の関わりは「条件付け」での自分しか認められない関わりが多いのです。
イヤイヤ言っている時に「じゃあ食べるな」などと否定的なメッセージを送り続けると、結果として本音を言うことはなくなり、自分の心を抑圧します。
アダルトチルドレンの多くのタイプと同様に、ヒーローも自己肯定感は低いです。
ですから、心は実はアンバランスな状態で頑張っていて、だからこそ承認欲求が高いのです。
ヒーローは実は親の顔色や空気を察知して先読みし、自分の心をごまかして頑張っているのです。
この承認欲求を本当の意味で埋めるためには、自分のための努力をしたり、あるがままの自分を認めることが必要です。
こちらもお読みください。→アダルトチルドレン:ヒーローとは?
完璧主義
アダルトチルドレンのヒーローは性質上完璧主義が大きいです。
ヒーローには機能不全家族の喧嘩や不和から平穏を守る裏の役割があるとお伝えしました。
これこそが、ヒーローが何事にも手を抜けない性質にしてしまっているのです。
自分が手を抜いて、成績が悪い場合に、父親が母親を殴るかもしれません。
このような緊張状態の中、頑張り続けているのがヒーローなのです。
しかし、完璧主義というのは「心理」の側面が大きく、自分の尺度です。
実際的には完璧主義になっていると、いつまでも完成にこだわり続けたり、準備に手が抜けず仕事のことを常に考えていたりします。
そしてあまりに完璧主義が強いと、逆に完璧でないと出来ないという思いが強くて、仕事に着手すること自体を避けるという本末転倒の事態も起こします。
つまりは、完璧主義は「ずっと何かに考えを奪われて不安や緊張が高く休めない心理状態」にいると言えます。
ヒーローは心にゆとりをもって、完璧主義を手放すことで、本来の自分を大切にすることが出来ます。
ヒーローの完璧主義の詳細はこちらです。→完璧主義の原因と例
白黒思考
アダルトチルドレンのヒーローは白黒思考に囚われている場合も多いです。
白黒思考は簡単に説明すると、白もしくは黒しか認めず、グレーという曖昧なものを認めないという思考です。
人間関係で付き合う人を好きか嫌いかに分けてしまい普通がない。
仕事や成績において成功か失敗かにわけてしまい「どっちでもない」がない。
ヒーローは努力家のため、ある程度の物事に対しては成功し続けるということをしています。
すると意識的にも無意識的にも、失敗や挫折を避け続けてしまい、どんどんその恐怖が増します。
今度失敗したら、次に挫折したら、などの考えに追い込まれてしまい心理的にきつくなります。
努力してきたことは、すでに何かの結果や価値があり、プロセスも大切で途中経過を認めるという観点がないのです。
すると、成功しない=失敗という図式になり、失敗と感じると必要以上に落ち込み、メンタルダウンします。
曖昧やグレーを認められると心の柔軟性が増します。
こちらもお読みください。→アダルトチルドレンの症状とは?
他人軸
アダルトチルドレンのヒーローは、他人軸で物事を考え過ぎです。
ヒーローは親の過剰な期待に応えつづけていたため、自分の本心や本音、したいことが分からないことがあります。
したいことが、家庭環境の喧嘩や不和、虐待や暴力をなくすことだったわけですが、それが親の期待に応えるというもっともらしい理由になっています。
他のアダルトチルドレンタイプも同様ですが、自分の本心を歪めたり隠したりして、自分のしたいことがわからないという人が多いのです。
もしも何をしたいかわからない場合は、いろいろ書き出してみるのをお勧めします。
その中で心が躍るものをとりあえずやってみる、ということをお勧めします。
自分のしたいことです。
見栄でも誰かのためでもなく、童心に帰ったり、自分の心に素直になって考えてみましょう。
そのいくつかを見ていると傾向が見えると思います。
自分がそれらをすることで、何を「満たしたいのか」という意図に気が付けると、自分が見えなかったことに気が付くことがあります。
満たしたい意図が見つかると、逆に具体的に意図を満たす行動もさらに見つかります。
その一つ一つを少しずつ叶えてみましょう。
心が自分のためにすることを受け入れだして、生きづらさが減ってきますよ。
ワーカホリック(仕事依存症)
アダルトチルドレンのヒーローは休むことも苦手とする人が多くワーカホリック(仕事依存症)です。
ワーカホリック(仕事依存症)になっていて、休日出勤をすると心が落ち着くなどと言う人もいます。
最近はさすがに残業などの規制がしっかりしてきましたが、ヒーローは仕事を持ち帰ることもざらです。
ここで機能不全家族の要件に触れますが、その中には依存症があります。
依存症は、アルコール依存症、ギャンブル依存症、薬物依存症、セックス依存症、ワーカホリック(仕事依存症)、買い物依存症などが入ります。
いやー、仕事したいからしてるんで!という言い訳は出来ず、立派な仕事依存症というくくりになっているのです。
機能不全家族の要件ということは、子どもをアダルトチルドレンにしてしまう偏った家族ということです。
なんだか「仕事は良いことだから!」と思っているヒーローは、この際あきらめて自分を休ませるということを考えてはいかがでしょうか。
休むことに罪悪感を持つ人もいますが、「休むことも仕事の一部」と受け取って徹底的に休んではいかがでしょうか。
こちらもお読みください。→アダルトチルドレン克服方法
ACヒーローが取り組む具体的な克服方法
アダルトチルドレン(AC)のヒーローが取り組める具体的な克服方法にインナーチャイルドセラピーとカウンセリングがあります。
インナーチャイルドセラピー
先ほどのセルフコンパッションも心理的に大切な方法の一つですが、インナーチャイルドの癒しもパワフルです。
私の扱うNLPでは、インナーチャイルドを癒すのに具体的な過去を使います。
過去は無数にあって大変と思いがちですが、私たちの無意識はパターン化して捉えているために、実は思っているよりも少なくて有限です。
試しに嫌な過去を書いてみてください。
100個も書けず、「うーん」とうなってしまうはずです。
その思い出の数だけ、インナーチャイルドたちを救っていくのです。
ヒーローは誰かの期待に応えて頑張りすぎている過去が多いと思います。
その過去や、親の喧嘩のシーンなどを癒していくことで、自分が期待に応える理由が薄まります。
インナーチャイルドの癒しはパワフルですので、共依存行動をしなくなり、あなた自身も活気にあふれストレスが減り、自分のしたいことをするようになります。
こちらもお読みください。→インナーチャイルドとは?
アダルトチルドレンの講座やカウンセリング
アダルトチルドレンのヒーローを克服するには専門家の力を借りるのも手です。
アダルトチルドレンの講座やカウンセリングでは、あなたのパターンをカウンセラーが見抜いて、適切な過去を癒していくため想像以上に早く効果が出ます。
私、いわぶちもNLP(神経言語プログラミング)で具体的に過去を癒しまくって、アダルトチルドレンを克服しています。
NLPの講座やカウンセリングは特別なので、お話したくない過去も扱えますし、方法を覚えてしまえば自宅でもどんどんできます。
戦争後遺症のトラウマを解消しているようなスキルもあり、あなたのトラウマも癒せます。
長年変わらなくてあきらめていたことも、過去の経験を癒すことで、これからの人生の可能性を切り開くことができますよ。
アダルトチルドレンの生きづらさを変える方法
アダルトチルドレンを克服するには、潜在意識がもっている過去の経験のつらい記憶を癒していくことが近道です。
そうすると、今まで囚われていたパターンから抜け出します。
もし、ACも人生もまるっと改善したいなら、どうぞ↓をご覧くださいね。
以下の記事を合わせてお読みいただくとアダルトチルドレンへの理解が深まります。
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