様々な課題を抱えるアダルトチルドレン。
その中のロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)タイプについて解説したいと思います。
彼らは家庭環境における両親と関わりで傷つきすぎて、関わらないという選択をするようになった人たちです。
その結果、人間自体と関わらないという問題になっている人たちも多いです。
- アダルトチルドレン:ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)の特徴や原因
- アダルトチルドレン:ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)が抱える人生の問題(人間関係・仕事・恋愛)
- アダルトチルドレン:ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)の克服に必要な方法
この記事を読めばアダルトチルドレンのロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)のこと悩みが理解でき、ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)の克服方法を知ることが出来ます。
目次
アダルトチルドレン:ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)とは?
アダルトチルドレン(AC)のロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)とは、自分の存在を機能不全家族の大人たちから気づかれないように消し、極力周りの人間関係に関わらないことで存在することを選択した子どものことです。
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)の言葉の意味は「いない子」「迷子」という役割の意味です。
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)は他のタイプのアダルトチルドレンと違って行動をしません。
ヒーローは良い子になろうとし、スケープゴートは悪い子になろうとしますが、ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)は関わろうとしなくなるのです。
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)は、アメリカのセラピスト、ウェイン・クリッツバーグがアダルトチルドレンの人々を6タイプに分けた分類の一つになります。
このブログでは8タイプご紹介しています。
- プラケーター「慰め役」
- イネイブラー「世話役」「支え役」
- ケアテイカー(リトルナース)「世話役」「小さい看護師」
- スケープゴート「生贄」「身代わり」「犠牲」
- ヒーロー「英雄」
- ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)「いない子」「迷子」
- ピエロ(クラウン、マスコット)「道化師」
- プリンス(プリンセス)「人形」「優等生」「王子様・お姫様」
これらの分類や役割は要素であるため、入り混じることは多々あります。
こちらもお読みください。→アダルトチルドレンタイプ診断
アダルトチルドレン:ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)の特徴とは?
アダルトチルドレン:ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)の特徴とは、一番に家族との関係を断ち切るかのように周囲から存在を消し、関わろうとしないというところです。
とにかく静かで、普段は家族から忘れ去られるくらいです。
よく、いなくなっても、迷子になっても気づかれないくらい存在を消している子どもと言われます。
存在感が薄い、目立たない
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)は家族と関わらないことがベターな選択だと判断し、自分の人生を防御し守ってきました。
結果として、存在感を消し、目立たない子になってしまい、いてもいなくてもわからない子になっています。
周りに対しても積極的に関わることをせず、悲しみや不安を押し殺し、意見も主張せず、感情を感じないようにしているため性格までそのようになっていきます。
ただ、本人はそうすることがベターな戦略なので、目立たないことに安心をも感じているのです。
相手に注目されることは、それだけで自己の存在の危機を感じるまでになっています。
過去の両親のとの経験が原因で、人間そのものが恐怖の対象になり苦手になる人も多いです。
他者に対して安定した信頼感がない
家族と関わらないことで、自分を守りだした結果「いない子」という選択になったのです。
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)も初めは親を信頼しようとしたのですが、何度も裏切りにあっているために、「他者と関わることはつらいこと」と学習してしまったのです。
母親がヒステリックだったり、父親がアルコール依存症で言うことが定まらないなどの原因があります。
自分のことはわかってもらえない
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)は自分の意志を尊重される経験を持たないため、心の底で「他人は自分を理解できない」という感覚を持ち続けています。
そのために必然的に他者から距離を置いて関わりをしないようにします。
一人が気楽、落ち着く
機能不全家族から生まれたアダルトチルドレンは、様々な要素(タイプ)を持ちますが、それぞれがやっとの思いでつかみ取った戦略です。
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)は一人でいることが、傷つかずに安心だということを、やっとの思いで見つけたのです。
ですから、学校や職場でも極力目立たず一人でいようとするのです。
こちらもお読みください。→機能不全家族とは?
人前(少数でも)が苦手
そもそも他者は信頼できず、自分を傷つけてくるものという学習を親から学んでしまったので、人前がとても苦手です。
人は傷つけるものという過度な一般化をしているのです。
人前での発表や話すことも苦手です。
ですから、極力関わらずに、放っておいて欲しいと感じています。
将来に対して希望がない
他者に対しても信頼感がありませんが、自分に対しても肯定感が育っていません。
親の情緒が不安定だったおかげで、親が成長のモデルの役割を果たしていないのです。
多くのアダルトチルドレンも同じですが、身近なモデルが良くないと子どもは長く苦しみます。
親のようになってもしょうがないし、どんなに頑張ってもしょうがないという学習の結果で、ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)は存在感を消しています。
ですから、将来というものに対して「努力しても無駄」と感じています。
意見や意思、感情を出してもしょうがない
機能不全家族内では、子供の意見をきちんと取り入れて尊重するということは、ほぼないに等しいことです。
その結果として、子供たちは他人に対して感情表現や意思表現をあきらめるという選択をせざるを得ません
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)は、プリンス(プリンセス)と同じように、自分の意見や感情を発するということをあきらめてしまったのです。
結果、プリンス(プリンセス)は言いなりの人形に、ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)はいない子になってしまいました。
消えたいと思う
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)は存在感を消すことで、自分を守ってきました。
ですから、それが行き過ぎて、自分の存在価値すら疑っています。
「自分は存在していない方がいいのではないか?」や「そもそも消えてしまいたい」という思い=自己否定感が心の底にあるのです。
自己否定感についての詳細はこちらです。→自己否定感とは?
見捨てられ感が強い
見捨てられ不安の場合は、不安を解消するためになりふり構わず行動するのですが、ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)の感じているのは、見捨てられ感です。
何をしても、どうあがいても結局見捨てられるという価値観が身についているので、「見捨てられないようにする」という努力をしないのです。
そのために、人と交わろうとしないのです。
また、人間関係を作っても長く続かなかったり、自分から縁を切るようなことも多いです。
かにまろ
親と関わらないことで身を守るのがロスト・ワン(ロストチャイルド・ロンリー)なんです。
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)は、愛情というものがわからなくなってしまったのです。
愛情がわからない人の詳細はこちらです。→愛がわからない人
アダルトチルドレン:ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)の原因とは?
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)が生まれる原因は、機能不全家族の両親からの虐待やネグレクト(育児放棄)や過干渉・過保護が一番です。
また、機能不全家族の両親の場合に、約束やルールがコロコロ変わったり、情緒が前触れや法則なく変わってしまうと、子どもはなすすべがない状態になります。
この、「何をそうすれば解決するのかわからない」状態もロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)を生み出す原因です。
ネグレクト(育児放棄)が原因
ネグレクト(育児放棄)は、子どもが何をしても親の「無視」というメッセージが強烈に伝わります。
世話や責任を放棄した親は、してほしいことをしてくれないので、健全に生きていくには健全な依存が必要(他者のない世界はない)ということが学べません。
結果として世捨て人のような価値観になってしまうのです。
こちらもお読みください。→子どもに無関心な毒親の特徴とは?
過干渉や過保護が原因
過干渉や過保護は親が思っているよりも、子どもを蝕みます。
過干渉や過保護は子どもに対して「子ども自身の意思や感情」を尊重しないというメッセージになります。
「あなたの意見は聞いていません」というメッセージが長く続くことで、子どもは自分の意見を発しなくなり、感情表現もしなくなります。
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)はそんな親と関わらないことを選びますが、プリンス(プリンセス)はそんな親の言いなりになり身を守ります。
こちらもお読みください。→毒親の過干渉の特徴とは?
何を選んでも不正解な親が原因
機能不全家族の両親の場合、隠し事があったり、約束やルールがコロコロ変わったり子どもにとっては一貫した対応を学べません。
その上、両親の情緒もコロコロ変わるようだと、「こうしたらこうなる」という学習がまったくできません。
子どもにとって同じ状況なのに、「今日は外で遊んではいけない」「今日は何時まで帰ってくるな」などの一貫性のないメッセージを毎日受けていると、子どもは混乱します。
せっかく正解を見つけたと思って行動しても「違う」と言われることが多いのです。
何をしても無駄という学習性無力感が原因
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)は何を選択しても、不正解で傷ついた経験が多かったのです。
そして、最終的に選んだのが「親と関わらない」という選択です。
学習性無力感というのは「何をしても無駄とあきらめる」のようなもので、次のような実験で理解できます。
「犬を檻に入れて逃げ場がない場所で電流を流し続けたところ、抵抗すらしなくなる」という現象です。
逃げ場があれば犬も逃げるのですが、逃げ場もないとあきらめるのです。
かにまろ
過保護・過干渉は良かれと思ってしがちなので注意が必要です。
アダルトチルドレンの原因の詳細はこちらです。→アダルトチルドレンの原因
アダルトチルドレン:ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)の人間関係とは?
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)の人間関係の問題点は、他者に対する信頼関係に起因するものです。
そもそも、存在価値を消そうとすることを選んだわけなので、他人と関わることが苦手でしょう。
問題となるのは、いざ社会に出てアダルトチルドレンから抜け出したいという希望が生まれた時には、他者と自分を受け入れ直していくことが必要になります。
自立した関わりが好き
人と距離を取ることで安心感を得てきたために、お互いが自立した関わりが好きです。
つかず離れずという人間関係で、プライベートにずかずか踏み込まない人なら関係性を持てるでしょう。
尊重し合い尊敬できる人たちと少人数で付き合うと良いでしょう。
過干渉タイプに注意
家族内で起きたことは、社会に出てもなぜか起きます。
存在を消しているはずなのに、あなたに過干渉してくる親のような人から絡まれることもあるでしょう。
苦手意識を持っているほど必ず絡まれるので注意が必要です。
アダルトチルドレン:ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)の仕事上の問題とは?
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)の仕事上の問題も、他者との関わりに関するものです。
仕事をするからには人と接する
もしも、まったく人と接することのないような仕事が見つかるなら、それが幸せかもしれません。
ただ、世の中にそのような仕事は極めて限られてくるので、苦手意識を克服しながらも、人と接することに慣れていく必要性があります。
しかし、研究職や自分だけで黙々と出来る自営業ならそのような心配は少ないでしょう。
自分の心につぶされない
人と関わるからには、消極的にしていた頃よりも様々な感情を揺さぶる経験があるでしょう。
すると、自分がどう見られているか?や他人の目線が気になったり、怖かったりすると思います。
ただ、ほとんどの人は、他人のことなど構っている暇はそもそもないのです。
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)は、自分が存在を隠そうとしなくても、他人というものはそんなに人を気にしていないんだと理解して、開き直って人生を送ることが必要です。
かにまろ
価値観を変えるのは簡単ではないけれど、変えることで生きやすくなるのは事実です。
アダルトチルドレンの仕事の詳細はこちらです。→アダルトチルドレンに向いている仕事
アダルトチルドレン:ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)と恋愛とは?
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)の恋愛は親と同じような過干渉タイプに注意が必要です。
過干渉タイプに注意
そもそも人と関わらないように、目立たないようにしているのに構ってくる人や気になる人は表れるものです。
ただ、無意識的にはいつも目にしていた強烈な人、例えば「親」と似たような特徴の人に目がいきやすいのです。
また、おそらく相手にとっても、存在を消そうとしているあなたを構いたくてしょうがない気質があるはずです。
すべてではありませんが、お互いがアダルトチルドレンということは、非常に多いので注意が必要なのです。
かにまろ
アダルトチルドレンは恋愛や結婚でも繰り返しをすることがあります。
対人恐怖に注意
あまりにも長い間人との接触を避けていたために、距離を縮めることが分からない場合があります。
ですが、もし恋愛をしたいなら、対人恐怖をなんとかしましょう。
時間をかけてゆっくり慣れることも可能ですが、怖さがあるならカウンセリングが必要です。
こちらもお読みください。→アダルトチルドレンの恋愛問題
アダルトチルドレン:ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)と精神疾患の関係とは?
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)は感情や意思を抑制しすぎる傾向があります。
感情や意思を抑制する
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)は感情や意思を尊重してもらえず、結果として抑制する傾向にあります。
感情を感じない、意思を表現しない心の底には、自己否定や無価値感があるのです。
この状況が長く続くと、うつ症状や無気力状態を発するようになりやすいです。
他者に頼ることも苦手
他者と関わることがそもそも苦手なのですが、悩みを打ち明けたり、頼ったりすることで心の重荷が軽くなることもあります。
必要を感じたら、少しずつでも悩みを打ち明ける練習をしていきましょう。
かにまろ
一人で悩まないで打ち明けてしまおうね。
こちらもお読みください。→アダルトチルドレンの症状とは?
アダルトチルドレン:ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)の克服方法とは?
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)の克服方法をNLP(神経言語プログラミング)の専門家の視点で見てみます。
NLPでは実際のあなたの過去の記憶に介入して過去を癒します。
あなたの生きづらさはカウンセラーに任せることが必要です。
過去を癒すことで、現在の思考の偏りや生きづらさ、行動や習慣を変えていきます。
ポイントを4つあげましたが、いずれもワークで可能です。
こちらもお読みください。→アダルトチルドレンの克服方法
- 生きづらさを生み出している原因となる過去の出来事を癒す。
- 癒すことで幼少期の自分(インナーチャイルド)に安心感を与え、育てなおす。
- 他者との関わりで安心感を学びなおす。
- 日常的な安心感を取り戻していく。
インナーチャイルドを癒す
インナーチャイルドをNLPで癒して、過去の経験から解き放ちましょう。
ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)に当てはめてみると、まずは機能不全家族の虐待やネグレクト(育児放棄)・過干渉・過保護などの場面を癒していきます。
そして、ロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)になった自分を危険から遠ざけ、安心感の中で暮らせるように守っていきます。
そして、両親や兄弟姉妹も含め、他者との関わりを学びなおし、安心感を育みます。
そして、日常的にマインドフルネス状態になり、平穏な状態を維持します。
アダルトチルドレンの講座やカウンセリング
アダルトチルドレンの講座やカウンセリングはNLP(神経言語プログラミング)という心理療法を使います。
NLPカウンセリングは話したくないことは話さなくても解決できます。
コンテントフリーのアプローチなので辛いことは出来るだけ少なく解決します。
NLPは経験を実際に解消していくため、思ったよりも早く平穏な状態が訪れますよ。
NLP(神経言語プログラミング)は人生を豊かにして充実させる方法なのです。
ACロストワン(ロストチャイルド、ロンリー)の生きづらさを変える方法
アダルトチルドレンの生きづらさを克服するには、潜在意識がもっている過去の経験のつらい記憶を癒していくことが近道です。
そうすると、今まで囚われていたパターンから抜け出します。
そして、人生好転の歯車が回りだすのです。
もし、アダルトチルドレンの生きづらさも人生もまるっと改善したいなら、どうぞ↓をご覧くださいね。
以下の記事を合わせてお読みいただくとアダルトチルドレンへの理解が深まります。
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