アダルトチルドレン(AC)の人たちには「愛がわからない」という感覚を持つ人がとても多いです。
具体的には、幼少期に親からまっすぐな愛情を向けられなかったり、両親の不仲を見ているせいで、理想的な愛のやり取りがわからないということです。
愛がわからないと恋愛関係でも相手とぎくしゃくしてしまい、幸せもなかなか掴みづらくなります。
- アダルトチルドレンの特徴⑤:愛がわからない人とは
- 愛がわからない人になる原因や困ること
- 愛がわからない人を克服する方法
この記事を読むとアダルトチルドレンの特徴に多い「愛がわからない」ということについて理解できて、その心を取り戻し穏やかな愛を育めるようになる方法がわかります。
愛がわかる心を取り戻して、より幸せな人生を送りましょう。
目次
アダルトチルドレンの特徴⑤:愛がわからない人とは
アダルトチルドレン(AC)の特徴の一つ、「愛がわからない人」とは、心が外の刺激に対して防御している状態であったり、そもそもの穏やかな「愛」という本来の形を知らない状態を表す意味の言葉です。
ですから意味合いとしては、「愛を感じられない」というパターンと「愛を知らない」というパターンにわけられます。
過去の経験でつらい思いをしたり、そもそも親から愛情を無条件に注がれていなかったり、両親の仲が不仲であったりして幸せな家庭をイメージできない人によくある状態です。
心がブロックしている
心はつらい思いをすると、がちがちに固まってポジティブもネガティブも感じないように防御することがあります。
このように心がブロックして感情的に防御してしまうと、愛情が伝わりにくくなります。
これは私たちの無意識が「もう傷つきたくない」という思いから、感情を麻痺させている状態です。
麻痺させている人もいれば、心から離れて距離を取り解離している人もいます。
こちらは自分の心と離れることで、もう傷つかないように自分を他人事のように外から眺めている状態です。
このようになると、人生の他の楽しいことや感動的な出来事に対しても、心が動きにくくなってしまい、誰か好きな人に共感をしてあげることや、愛されることへの喜びも薄くなってしまいます。
こちらもお読みください。→アダルトチルドレンとは?
愛とネガティブな気持ちが混じる
幼少期に両親からまっすぐな愛情を注がれなかった人は、愛情と一緒にネガティブな気持ちが混じることがあります。
このような感情が二律背反状態になっていると、例えば「好きだけど嫌い」という状態が生まれます。
アダルトチルドレンの多くの人が、成長して誰かを好きになり付き合って恋人のように親しくなると急にネガティブな問題が発生します。
他人では起きないはずの心の問題が起きて、苦しくなってしまうのです。
このようにネガティブな問題が生まれるのは、両親という一番身近な男女のモデルで二律背反の状態が生まれてしまったからです。
愛情に混ざる気持ちは次のようなものがあります。
- 孤独感、孤立感、疎外感
- 嫌悪感、不快感
- イライラ
- 不信感、不安感
- 心理的に境界を超える
孤独感を感じてしまう人は、パートナーに愛されていると言われているのに、なぜか一人ぼっちのような寂しい感覚を感じます。
不安感や不信感もイライラも、同じように一番信頼すべきパートナーに対して起きるのです。
このようなパターンはなぜか他人同士や友人の時は起きず、恋人同士になったり、結婚して一緒になってから起きやすいです。
それは無意識に両親のパターンを繰り返しているからです。
愛が信じられない
子どもの時から不安定な親の感情に振り回されていると、愛情というものが安定した人から来る安全なものだと理解が出来ません。
そうすると、誰かに好きになってもらっても、その人の気持ちや愛情が信じられないのです。
また、子どもの時に親から振り回された子供は、何度も裏切られて傷ついています。
「信じる」という感情は「傷つけられる」という思いとセットになってしまい、ここでも二律背反が起きます。
そうすると恋愛関係になった時に、目の前の恋人の言うことが、信じたくても信じられないということが起きます。
そして、逆に親のように「信じられない」人に好意を持ちやすくなるのです。
愛は条件付き
愛情は無条件でなければ心に響きませんし、積み重なりません。
不安定な親に育てられたアダルトチルドレンの人たちは、ほとんどが条件付きで愛されています。
親の言うことを聞いたら褒められる、親の意にそぐわないとひどく暴力を受けるなど、ありのままの存在を認められないで育ってきています。
子どもは本来無条件で愛されることが健全な心の発達には必要です。
条件付きの愛で育った人たちは、心が空虚であるために、恋人に親と同じように接します。
条件をクリアーしようと必死になってしまい、本来の愛情がわからなくなってしまいます。
アダルトチルドレンの特徴⑤:愛がわからない人の原因
アダルトチルドレンの特徴である「愛がわからない」という人の原因は、機能不全家族における毒親のネガティブなかかわり方や、トラウマになるような経験が理由です。
もう少し詳しく見てみましょう。
機能不全家族
機能不全家族の中では、日常的に虐待や暴力、精神的な暴力、否定や支配、過干渉や共依存が起きています。
ですから、両親という身近な男女のモデルが「幸せの象徴」になりえていません。
幸せの象徴でないなら真似をしなければいいのですが、心理的にはそうはいきません。
心理的には過酷な家庭環境であることが子どもにとって普通になってしまい、このことが無意識に刷り込まれて愛をわからなくしてしまうのです。
自分は愛があって生まれてきたと思いたいのに、目の前で過酷な状況が起こり、ひどい仕打ちを受けるわけです。
その結果として、愛がわからない人になってしまうのです。
こちらもお読みください。→機能不全家族とは?
毒親
毒親という言葉は、カウンセラーであるスーザン・ボイルが「毒になる親 一生苦しむ子供」という著書の中で使いだした言葉です。
機能不全家族の親は、まさに毒親であって、子どもに対して悪影響をまき散らします。
子どもを支配やコントロールしたり、暴力や虐待、暴言で傷つけてしまい、愛情というものをわからなくしていますのです。
こちらもお読みください。→毒親否定型の影響
恋人の裏切り
アダルトチルドレンの人たちの中には、恋人に裏切られた過去があるという人もいます。
アダルトチルドレンは、安定した安全な人よりも両親のような不安定な人を求めやすい傾向があります。
頭では「両親のような人は嫌だ」とわかっているにも関わらず、なぜか付き合ってみると同じような問題を抱えていたり、大切にしてくれない人を選んでしまいがちです。
例えば、親が離婚して家を出た場合に、同じように自分を捨ててしまう恋人を選んだりするのです。
愛情不足
アダルトチルドレンの人の中には愛情不足の人たちもいます。
子どもの時に優しく抱かれた経験や心ゆくまで遊んでもらった経験が不足しているのです。
子どもは親との身体接触や、優しい愛情ある言葉がけが必要です。
ですが、忙しい家庭によくあるパターンでお金や物で解決させるということがあります。
これがなかなか問題を複雑にしますが、結論的にはお金や物で愛情は伝わりません。
逆に人によってはものすごく歪むことがあります。
愛情というものは実は単純で優しい言葉や身体接触など、相手への思いやりのある接し方で伝わるものなのです。
こちらもお読みください。→毒親育ちは結婚できない・したくない?
アダルトチルドレンの特徴⑤:愛がわからない人が困ること
アダルトチルドレンの特徴である愛がわからない人は、行動面で困ることが起きがちです。
どのような面で困るのでしょう。
見捨てられ不安
愛がわからない人の困る気持ちに、見捨てられ不安というものがあります。
自己肯定感の低いアダルトチルドレンは、「どうせ捨てられる」「どうせ必要とされない」という気持ちと「捨てないで欲しい」という気持ちが強く対立しています。
この不安定な感覚が、恋人が外出したり、恋人が友達と会うといっただけで大きく膨らみ、「捨てられるのでは?!」という衝動的な不安になります。
このようなタイプは、「仕事と私のどっちが大事?」という比べられない問題を突き付けて恋人を困らせます。
見捨てられ不安は一旦発動すると、本人の苦しみは強く、衝動が収まるか、恋人の行動が変わるまでなかなか落ち着きません。
試し行動
先ほどのように、自己肯定感の低いアダルトチルドレンは「どうせ捨てられる」という気持ちと「捨てないで欲しい」という気持ちが葛藤しています。
そして、恋人にその気持ちを満たして欲しくて、試し行動を起こすのです。
子どもの場合の試し行動は、わざとダメだと言われた行動をお母さんの目を見ながら繰り返したりすることです。
ですが大人の場合は、例えば、すぐに別れを切り出したり、危ない行動に出たり、恋人の家族の悪口を言ったりします。
これらは「あなたが必要だよ」「大切だよ」と言って欲しいための行動です。
こちらもお読みください。→毒親育ちの男性の特徴
愛情のしがみつき
アダルトチルドレンの人たちは、愛情は何が何でもしがみつくものと思いがちです。
穏やかで安定した愛情のやり取りをしらないために、極端な恋愛を選びがちと言われます。
そして、恋愛の時は「この人しかいない」と思い込んでしまいがちで、どんなにつらくてもしがみついて離れないということが起きます。
幸せを選択できない
両親が幸せな家庭でないと、子どもは「さぞ幸せな家庭を目指すのであろう」と思いますが、これが難しいのです。
頭ではわかっていても、無意識的には慣れている方を選んでしまいがちなので、よく目にしていたタイプを恋人に選びがちなのです。
親が常にイライラしていれば、イライラしているタイプを恋人に選び、親がダメ男なら恋人に浮気癖や金遣いの荒い人を選びがちなのです。
このような世代間連鎖の繰り返しが、愛がわからない状態を生んでしまいます。
幸せを壊してしまう
アダルトチルドレンの人たちは、幸せの一歩手前で自分から幸せを手放す人が多いです。
これは「結婚」でもそうで、結婚直前に自分から破談にしてしまう人がいるのです。
家庭環境が過酷だった人は、結婚に良いイメージがわきません。
それどころか恐怖を感じることもあり、「あれが繰り返されるのか!」という強い思いを結婚直前に感じることがあるのです。
また、自己肯定感の低さから大人に立った時に「自分が親になっても良いのか?」という気持ちも生まれることがあり、結婚を破談にしたり、結婚後に苦しむこともあります。
自分が親というものを知らず、これから生まれる子供を育てる自信がなく、子どもを不憫に思ってしまうのです。
愛がわからない人は、幸せもわからなくなってしまうのです。
こちらもお読みください。→アダルトチルドレンの恋愛問題
アダルトチルドレンの特徴⑤:愛がわからない人が心を取り戻す方法
アダルトチルドレンの特徴の一つ、愛がわからない人が心を取り戻すには過去の経験を癒すことです。
愛がわからないという点では、男性も女性も過去癒しが必要です。
愛を与える与えられる
愛がわからない人は、愛を与えられる経験と、愛を与える経験の両方が必要です。
機能不全家族で真っすぐな愛情をもらえなかった人は、無条件の受容と愛情で自分を癒すことが重要ポイントなのです。
それには幼少期の傷ついた自分、インナーチャイルドを癒すことが一番の近道です。
インナーチャイルドは無条件で受容されることで健全に育ち、今のあなたもインナーチャイルドを救うという経験が誰かを愛する経験になります。
この二つの相乗効果で、思っているよりも早く愛がわからない人から抜け出すことが出来ます。
こちらもお読みください。→インナーチャイルドとは?
愛がわからなくなった原因を克服するアダルトチルドレンの講座やカウンセリング
わからなくなった愛を取り戻してゆとりある生活をするなら、過去の機能不全家族の影響を断ち切ることが必要です。
カウンセリングではあなたの過去の経験や両親の喧嘩など、トラウマの解消をすることで、愛がわからなくなった原因の幼少期の過去を癒してしまいます。
幼少期の傷ついたトラウマを抱えたインナーチャイルドを、優しく育てなおしてしまい、あなたの価値観の根底を変えていきます。
NLP(神経言語プログラミング)のカウンセリングでは話したくないことは話さなくても解決できます。
コンテントフリーのアプローチのため、出来る限り辛い思いをせずに解決できますよ。
アダルトチルドレンの生きづらさを克服する方法
アダルトチルドレンの生きづらさを克服するには、潜在意識がもっている過去の経験のつらい記憶を癒していくことが近道です。
そうすると、今まで囚われていたパターンから抜け出します。
そして、人生好転の歯車が回りだすのです。
もし、アダルトチルドレンの生きづらさも人生もまるっと改善したいなら、どうぞ↓をご覧くださいね。
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