あなたは、家族に対してネガティブな感情に苦しむことはありませんか?
苦しい感情やイライラ、緊張や不安、落ち込みや寂しさなどに困ったりしませんか?
感情がコントロールできると日々穏やかに過ごせて、家族からの信頼度もあがります。
あなたのコミュニケーションが、相手にとって心地よいコミュニケーションになるのです。
- 家族にイライラしないメリット
- 家族にイライラしないで感情をコントロールする18の方法
この記事では家族にイライラしないで感情を整える方法をお伝えしています。
かにまろ
かにまろは以前イライラしやすかった人です。そんな自分が嫌いで感情のコントロール方法は必死にやりました。
ちなみに、お伝えしている方法は、自分でもクライエント様でも全部一通り試しています。
ただ、脳には個人差があるため、方法によって効きやすさが人それぞれだと思います。
試してみて、自分にあった感情のコントロール方法を探しましょうね!
目次
家族にイライラすることのデメリット
コントロールしたい感情の代表は怒りですね。
それでは、怒りのリスクとデメリットを見てみましょう。
家族のストレス
怒りが爆発して困るのは、人間関係が壊れてしまうことです。
感情的になることで、職場ならパワハラ、家庭ならモラハラと捉えられることもあるでしょう。
カウンセリングに来られる方も、怒りのコントロールに苦しむ方が多いのです。
怒りたくない場面でカッとなって、お子さんやパートナーに怒ってしまい、自己嫌悪になる方が多いです。
また、感情をぶつけることは、相手に対しても過剰なストレスを与えてしまい、心身の症状が出ることもあります。
また、そうなってしまうことで周囲からのあなたを見る目も批判的になり、信頼も失われるかもしれません。
自分のストレス
頻繁にイライラしていると何が起きるでしょう。
ストレスが多くなっている状態にさらされていると、ホルモンバランスも崩れ、身体の炎症反応も上がります。
原因不明の身体の痛みやネガティブな思考によるうつ症状、燃え尽き症状などが起きるかもしれません。
家族にイライラしないことのメリット
常に穏やかなあなたなら、家庭の人間関係はスムーズなはずです。
それによって、あなた自身の幸福度もあがるはずです。
卵が先か鶏が先かではないですが、親が落ち着くことで子どもが落ち着くことは多々あります。
親御さんの精神的なものは子どもにとって大きいのです。
家族にイライラしないための知恵
感情のコントロールの前に、知っておいて欲しいことがあります。
認知行動療法のACTやNLP(神経言語プログラミング)やマインドフルネスなどで行われるちょっとしたコツです。
これを知っているかどうかで、感情のコントロールがしやすいか、しにくいかがガラッと変わります。
それは、どんな感情も自分のために起きているということです。
怒ったり、悲しくなったり、落ち込んだり、一見いやな状態ですが自分の感情は自分のために起きています。
例えば、コミュニケーション相手に対する怒りは自分を守る防御反応かもしれません。
自分のために起きている感情や感覚という理解をしていただいたら、その感情や感覚に感謝をして欲しいのです。
今日は怒りのお話なので、その怒りをイメージしながら「わたしのためにありがとうね。」と伝えてくださいね。
下はマインドフルネスで使われている場合の話です。
参考にしてください。
▶自分のなかの抵抗している部分に耳を傾ける実践:質問
自分のなかのその部分がポジティブな意図を持っているのがわかりますか?
たとえば、あなたを守りたいと思っている、あなたが痛みを感じすぎないようにしたいと思っているなど。
・わかるのでしたら、その部分と対話をつづけましょう。できるだけ共感してその部分の言い分を聞いてあげながら、反対にその部分があなたの言い分にも理解できるよう助けましょう。トレーニングセッションの終わりまでこの実践をつづけましょう。
引用元 ティム・デズモンド,『セルフ・コンパッションのやさしい実践ワークブック』,星和書店,2108,159p
マインドフルネスの禅僧ティク・ナット・ハン氏のお弟子さんのティム・デズモンド氏の著書です。
一見、抵抗するような部分にも肯定的な「仕事」があると、著書の中で伝えています。
どんな感情にも無意識的な意図があり、わけがあって起きているんだと理解しましょう。
不思議とすーっと楽になります。
家族にイライラしないで感情をコントロールする18の方法
それでは、家族にイライラしないで感情をコントロールする方法をお伝えします。
是非、実践してみてください。
感じている感情を理解し、認め、受け止める
単純に、自分がどんな感情を感じているか言語化しましょう。
かにまろ
自分の言葉を言語化すると、外在化することになり、客観視や俯瞰につながります。
小さなお子さんは、言葉を知らないと行動で表したり、うまく表現できないと身体症状が出ることもあります。
小さなお子さんには、「怒っているんだね」など寄り添いながら、会話してあげましょう。
何を感じているのかわからなくなって「圧倒されている」と大変です。
自分が感じていることを言語化し、認め、受け止めましょう。
また、怒りの感情は二次感情とも言います。
根底の感情は、寂しさや落ち込み、がっかりなど別の感情なのです。
そこがわかることも、感情のコントロールの大事なステップになります。
マインドフルネス・瞑想
様々なネガティブな感情に効果があるのが、マインドフルネスです。
マインドフルネスをすることで、科学的にも認知機能が回復するということがわかっています。
1日15分でも心を整える時間を作ると、ぐんぐんと良くなります。
時間が取れない場合は、難しく考えずに「様々な場面で深呼吸をする」と考えて実行しましょう。
ちなみにわたしは8年ほど続けていますし、クライエント様にも提供していますが、効果は絶大です。
ただ、地味なのでコツコツおこなって頂かないといけません。
セルフ・コンパッション
マインドフルネスに含まれるセルフ・コンパッションという概念です。
簡単に言うと、自分自身に慈しみの感情を与えるということです。
方法としては、自分を癒してくれる他人を想像して、その人にありのまま受け止めてもらうイメージをします。
友人でも尊敬する人でも象徴的な人でも、なくなっている方でも構いません。
ポイントは「なんでも受け止めてくれる」人です。
その人に全てを許し、認めてもらい、受け止めてもらうイメージをしましょう。
ストレスがすーっと軽くなると思います。
これは根本的に癒されるのでお勧めです。
適度な運動をする
不安や悩みを抱えている人、ストレスの多い人には反芻思考の特徴があります。
かにまろ
反芻思考とは、過去の失敗や挫折など、ネガティブな経験や思考を何度も頭の中で繰り返しちゃうことです。
この反芻思考を止めたり、ストレスを改善するのに運動(エクササイズ)が効果的です。
汗をかかない程度の軽い運動を一時間するだけでも大丈夫です。
出来れば、緑のある自然を感じられる場所がいいでしょう。
自然や緑も、ストレスを大幅に即座に緩和することが科学的にわかっています。
運動の良さはホルモンバランスなども整うし、根本的な体質改善という所です。
実は一番おススメ。
6秒待つ
何かに対して怒りがこみ上げた場合、「6秒待つ」ことで怒りの感情のピークが収まります。
怒っているときは、唐突に行動や発言をしてしまいがちですが、怒りに任せると良いことはありません。
人間関係を壊してしまっては、元も子もないですからね。
6秒待って、怒りのピークが下がってから対応するようにしましょう。
アンガーマネジメントと呼ばれるものです。
ただ、わたしはこれが効いたことはありませんでした。
もっと時間を置く
一度怒ってしまったり、感情が荒れてしまった場合、あらためて時間をおいてから相手と接するのも効果的です。
先ほどの6秒待つのは、どうしてもその場から離れられない時ですが、離れられる状況なら時間をおいてから対応しましょう。
自分の感情が静まるのを感じてからがいいですね。
例えば、夜に怒りを感じたものを(メールやLINE)その時返すのではなく、朝になって見直してみましょう。
夜は大抵の人にとって一日の中で魔の時間と言われます。
判断力が一番鈍っているのです。
朝になって冷静に見たら、きっと感じ方が変わっているはずです。
実はかにまろは個人的にはあんまりです。
良い時と怒りがぶり返す時があります。
その場を離れる・距離を置く
先ほどは時間を置きましたが、今度は距離を置く話です。
もしも、お家で子どもにイラっと来たら、その場を離れて別の空間(違う部屋)やトイレに行くと効果的です。
イライラした人を、離れて視覚的に見なくなるというだけでも冷静になりやすくなります。
心の距離を離すという意味で、イライラした場面(過去のイメージ)を遠くに離すという方法もあります。
こちらはすぐできる対処法です。
姿勢や表情・行動を変えてみる
先に姿勢や表情を変えることで、感情は「それにふさわしくなろう」と必死についていこうとします。
イラっと来たときは、あえてゆっくり行動をしたり、姿勢を正したり、力をわざと抜いてみたり、にっこり微笑んでみましょう。
次第に穏やかな感情にります。
行動療法的なアプローチですね。
エクスプレッシブ・ライティング
認知行動療法のテクニックの一つです。
あなたが体験したネガティブな経験を、全て詳細に隠さず書き記すという方法です。
旦那に怒られて、本当に腹立つー!!
みたいに、書きまくります。
書き出すことで、怒りや不安、悩みがスッキリできるという方法です。
わたしは効きますが、余計嫌になるという人もいます。
睡眠の質を上げる
良く眠ることも感情のコントロールやストレス対策の重要なポイントです。
ここでは、「眠ってからの1時間半が重要」ということをお伝えしておきます。
眠りに落ちてからの最初の1時間半の質が良いか悪いかで、目覚めが変わるそうです。
また、次のことも合わせるとより良い睡眠になります。
- 食事後寝付くまで2、3時間空いている
- 寝る前の1、2時間前に入浴して体の深部体温があったまっている。(体温が下がる過程で眠くなります)
- 朝日を浴びている(セロトニンがメラトニンに変わります)
- トリプトファン(安定の脳内物質セロトニンや睡眠の脳内物質メラトニンの原料)を取っている(卵、バナナ、納豆、などなど)
- 寝る前にブルーライト(スマホやPC)を浴びない
気分転換をする
怒りに囚われたとしても、自分の日頃の活動や余暇を大切にしましょう。
大切な人や、大好きな趣味、おいしい食事はあなたの心を豊かにして、気分転換になります。
好きなことをしている人ほど、心の柔軟性を保ちやすいのです。
ただ、こちらは発散にはなりますが、根本的な解決とは別です。
受け止めてくれる人に愚痴を聞いてもらう
あなたのことを優しく受け止めてくれる人を選んで愚痴を聞いてもらいましょう。
聴いてもらうということに、一定の癒し効果があります。
傾聴してくれる人に話を聞いてもらいましょう。
カウンセラーさんとか専門職の方はより効果があるでしょう。
自分の思考パターン(怒りパターン)を知る
受け止め方や思考のパターンは、その人の価値観や文化、常識によって変わります。
あなたが、特にどういう点でイライラしてしまうのかを自分で把握することは大切です。
誠意がないと感じるからか、ないがしろにされたと感じるからか、目を見て話さないからか。
人によってイラっとくるポイントは違います。
特にイラっとくるポイントがわかれば、避けることや身構えることで対応が変わります。
また、次のような価値観のかたもイライラしやすいので、気を付けましょう。
- 完璧主義 何事も完璧でないと気が済まないので心の余裕がなくなります。
- 白黒思考 はっきりしていないと気が済まない極端な思考の偏りです。グレーゾーンという考え方があると余裕が生まれます。
こちらもお読みください。→アダルトチルドレンの特徴:完璧主義
コミュニケーション相手に対してOKな関わり方を選択する
相手に対してイライラした場合、相手の言動や背景を考えてあげることで、ふと許せることがあるかもしれません。
例えば、寝坊してきた家族に対して、「最近、疲れてるって言ってたから、大変なんだろうな」と背景を思いやるだけでも優しい心になれます。
相手の立場に立つことで、視点が変わり考え方が変わります。
そうするとイライラがなくなるどころか、相手に優しく接することで感謝されるでしょう。
NLPでは知覚ポジションチェンジというスキルがあります。
ゲシュタルト療法ではエンプティチェアというスキルになります。
こちらもお読みください。→NLPとは?
第三者目線で自分を眺めてみる
先ほどは相手の目線でしたが、今度は自分を含めて外から眺める視点です。
映画や劇場を見るでもいいですし、鳥のように上から見るでもOKです。
前者は客観的で後者は俯瞰的となります。
人は他人事になると、冷静に気持ちが軽くなり、思考の囚われから抜け出します。
イラっと来たときは、自分を外から眺めてみましょう。
こちらもわたしが良く使う方法です。
こちらもNLPでは知覚ポジションチェンジというスキルになります。
リラックスできるイメージを想起する
深呼吸と合わせてリラックスイメージをするというのも効果的です。
できるだけ非日常の実際にリラックスできた場所が望ましいかもしれません。
イメージをしながら、詳細にその場面を思い出すことが出来ると、その時の心地よさを感じることが出来ます。
イライラする思考から離れられて、気分が変わります。
わたしのカウンセリングでは、催眠と一緒に使います。
ネガティブな感情や感覚を外在化する
ここでは、ネガティブな感情や感覚に「名前」を付けて「視覚化」することをお伝えします。
セルフ・コンパッションでは自分自身に優しくと言いましたが、こちらは身体の一部に慈愛を届ける方法です。
あなたの、心の怒りや悲しみに名前を付けましょう。
そして、目の前に取り出して、イメージをしてみてください。
その子もあなたのために「大切な仕事」をしているので、感謝してあげましょう。
じっくりと味わいながら感謝を伝えてください。
気持ちが静まったら、元に戻します。
わたしのカウンセリングやセラピーでもおこないます。
似たような方法にフォーカシングがあります。
出来事の意味を変えて新しい考え方を見つける
出来事の意味づけを変えるリフレーミングという考え方です。
家族療法という療法から発展してきた、言葉で意味づけを変える方法です。
イラっと来たことや場面について、適応できる考え方を探すことで認知の歪みを直します。
相手の立場にたったり、客観的になることも大きな意味でリフレーミングです。
こちらもカウンセリングやセッションで良く行う方法です。
こちらもお読みください。→NLPのリフレーミング
家族のイライラに巻き込まれない方法
こちらが感情のコントロールを身につけていても、家族が身につけていない時もありますね。
そういう時の対処法です。
そもそも感情が荒れている人と距離を置く
人は共感神経(ミラーニューロン)が働くため、人の感情の影響を距離が近ければ近いほど受けやすいのです。
感情が荒れている人から身を守るために、そもそも距離を取っておくことは大切です。
逆にあなたが常に落ち着くことで、身近な大切な人も穏やかに過ごせます。
良いも悪いもミラーニューロンのなせる業です。
アサーションを身につける
コミュニケーションにおける関わり方の態度のお話です。
アサーションとは自分の意見も聞いている相手も大切にしながら自己を主張する方法です。
アサーションの態度には3つあります。
- アグレッシブ 攻撃的
- ノンアサーティブ 非主張的
- アサーティブ 相手を尊重しながらも自分の意見を伝えます
感情をコントロールしながらコミュニケーションをするためには、アサーティブな態度が望ましいです。
家族にイライラしない方法 まとめ
いかがでしょうか?
感情が荒れる場面で、上記のような方法をおこなって是非感情をコントロールしてください。
自分の体調も安定して、家族とのコミュニケーションも良くなり、人間関係に恵まれるようになりますよ。
ご自身にあったものを取り入れてくださいね。