毒親育ちの子どもたちは恋愛や結婚で大変苦労することがわかっています。
毒親という言葉は、スーザン・フォワードというカウンセラーが使いだした「毒になる親」から一般に広がった言葉です。
毒親は子どもに対して、暴力や虐待・否定や支配をして心理面や行動面に悪影響を及ぼします。
そして、子供の考え方や価値観まで左右してしまい、この悪影響は将来的に仕事や結婚、子育てにまでひびいてしまうのです。
- 毒親育ちが結婚できない・したくない理由
- 毒親育ちが幸せな結婚をするためには?
この記事では毒親育ちが結婚できない・したくない理由と、それらを克服して運命を切り開き、運命の相手と出会い結婚する方法を解説します。
まずは、毒親育ちのマイナスの要素を理解して自分の陥りやすい状況に気づく必要があります。
目次
毒親育ちが結婚できない・したくない理由
毒親育ちが結婚できない、結婚したくないという理由は、まさに幼少期からの家庭環境による刷り込まれた学習のためだと言えます。
毒親育ちの子どもたちは、幸せな家族の親子関係という過去の経験が不足しているために、幸せな家族の在り方や幸せな夫婦関係のあるべき姿を知りません。
ですから、頭では結婚をしたいと思い、婚活をしていたとしても、なかなか実りにならなかったり、お付き合いから進展せずに破談することも多くあります。
また、両親が離婚している場合に、同じように子どもも離婚するという可能性が非常に高いです。
毒親育ちの子どもの結婚に対する価値観は人生にどのような影響や問題を与えているのでしょうか?
結婚に恐怖を感じる毒親育ち
毒親育ちの人の中では、結婚生活自体に恐怖を感じる人がいます。
この人たちは結婚に対して幸せなイメージを選択することが出来ません。
毒親のいる家庭を機能不全家族と言いますが、この中で子どもは両親から虐待や暴力、精神的な暴力や否定、支配などを受けたりします。
また、日常的に両親の喧嘩や不和なども見ていたり、自分自身も幸せを感じる時間が少ないと、結婚自体にデメリットしか感じなくなるのです。
一番身近な自分の家族が幸せでないために、「幸せな家族のモデル」というものがわからなくなってしまうのです。
すると、これから結婚すると思う瞬間がやってくると「あれがまた繰り返されるのか!」という不安や恐怖がよみがえってきて、せっかく大人になって毒親から抜け出した人でも無意識的に不安や恐怖が起きます。
よくあるパターンは恋愛やお付き合いは出来ても、結婚の話が出たとたんに恐怖がよみがえり自信を失い、結局別れを繰り返すというものです。
毒親育ちの生まれる機能不全家族の詳細はこちらです。→機能不全家族とは?
あと一歩で結婚を自分で壊す
上の続きになりますが、付き合いが進んで、結婚の話が出たとたんに、自分ですべての関係を壊してしまう人がいます。
あと一歩で結婚なのに非常に残念ですが、無理やり結婚しても幸せにならないこともあるためなんとも言えません。
別れも様々ですが、背後にあるのは結婚に対する恐怖なので、相手がびっくりするほど鮮やかに別れていきます。
婚活でもそうですが、ひどい場合は結婚式にドタキャンとか、婚姻関係数日で離婚なども起きます。
では、毒親育ちの人たちが結婚をしたくないと思っているのか?というとこれは違います。
頭では幸せな結婚を考えているのですが、無意識レベルで感覚的に怖くなってしまうのです。
ですから、何度も繰り返してから「あれ?自分は何をしているんだろう」と気が付くのです。
毒親育ちの女性が陥りやすいパターンはこちらです。→毒親育ちの女性は恋愛が上手にできない?
毒親が結婚に口を挟むから
毒親が結婚にまで口を挟んでくるというのはよくある話です。
そもそも共依存体質の毒親は、子どもがパートナーを得ること自体に嫌悪感を感じます。
共依存対体質の毒親にとって、子どもは自分の期待や理想を叶えるものであり、自分の所有物ですから、新しいパートナーを得て自立してしまうと自分の支配が届かなくなります。
そのため、毒親はいちいち何かの理由をつけて口を挟み、下手すると破談にまで追い込む場合があります。
毒親が結婚に口を挟むパターンはこちらです。→毒親が結婚に反対する!
共依存体質で婚期が遅れる
毒親育ちの子どもの中には婚期が遅れるタイプの人がいます。
上の話の毒親と共依存関係の子どもがそのタイプです。
アダルトチルドレンの中には、イネイブラー(お世話係)というタイプがいますが、親が病弱や依存症などで親の責任を果たせない場合に、子どもが妙に大人びてしっかり者になるタイプのことです。
また、情緒的に親を慰める役になるプラケーターというタイプもいます。
この2タイプは、親の世話や慰めが自分の役割であり、使命と感じてしまうために、大人になっても外の人間関係に時間を割きません。
必然的にこのタイプの毒親育ち友人や恋人が出来にくく、社会での人間関係も薄いので、ますます婚期が遅れていきます。
また、性質的に「弱者」のお世話が気になるので、親を放っておくことも出来ませんし、結婚したとしても自立できないパートナーのお世話に走る場合があります。
親子関係の共依存についての詳細はこちらです。→アダルトチルドレン(AC)の共依存の親子関係とは?
波乱万丈が当たり前と感じる
毒親育ちの人の中には、安定して安心感のある家庭環境というものが感覚的にわからない人がいます。
例えば、アダルトチルドレンのわかりやすい例で、アルコール依存症の親がいます。
この場合、子どもは日常的にアルコールを見ているわけで、「何かがおかしいな」と気づいていても無意識レベルでは刷り込まれています。
昔から良くある話ですが、アルコール依存症の子どもたちは、「親のようにはならない」と決心するものの、大人になってから自分がアルコール依存症になったり、パートナーがアルコール依存症だったりするのです。
このような仕組みで、毒親育ちの人は無意識に波乱万丈な人生や、毒親のようなパートナーを選びがちなのです。
たとえ、頭でわかっていても、この繰り返しの確率は高く、恋愛や結婚においても別れが多くなったりします。
クラウディア・ブラック著『私は親のようにならない 嗜癖問題とその子どもたちへの影響』(誠信書房 2004/7/10)
ダメ男(女)に時間だけ奪われる
上の話ともつながりますが、パートナーの理想モデルが毒親になっていることがあります。
これが結構厄介なのですが、みなさん親とは違う人を選ぼうとしつつも、無意識では似ているタイプを選びがちです。
毒親育ちの女性であれば、いつも好きになる男性が、実は父親の性質と似ていて、恋愛ではいつも大切にしてくれないパターンが多いという悩みもあります。
毒親育ちでこの「つい両親を求めやすいパターン」に気づかない人の場合、このようなことを何度も繰り返してしまいがちです。
無意識では慣れている方に反応するので、心がときめいた人が実は父親に似ているということは良くあるのです。
よくあるパターンはDVに合っている人が、やっと彼から逃げ出したのに、また別のDVの人と付き合うなどがあります。
このような人は遡ってみると、親が暴力をふるっていたということが良くあります。
他にも一般的に「ダメ男」を共依存女性は「根は良い人なの」とかばうことがあります。
これは毒親に対して「見捨てられない」という気持ちがあるのと一緒です。
毒親であっても、自分を生み育ててくれた両親に「愛情」を感じるのは宿命と言えます。
ですから、一般的に「ダメ」であっても、少しの良いところを引っ張り出して「良い人」と思い込むのは親にすがっているのと同じ理屈です。
そうすると、自分が疲れ果てて気力が尽きるまで共依存を繰り返すことが目に見えています。
毒親の父親の特徴を見ると気を付ける点がわかります。→毒親の父親の特徴
そもそも自分に自信がない
恋愛関係はお互い自立していて、居心地の良い関係が作られます。
結婚になるとなおさらで、自己肯定感の低い毒親育ちの人は、何かにつけて恋人とトラブルになります。
ダメ男(女)に惹かれる人も、「私にはこれくらいが釣り合っている」と思う人もいて、自己肯定感の低さから自分の価値を引き下げていると言えます。
そうすると、それを利用してくる人にも付け入られやすく、安心感のある結婚になかなかたどり着かないのです。
毒親育ちの詳細はこちらでまとめています。→毒親育ちの特徴とは?
毒親育ちが幸せな結婚をするには?講座やカウンセリングへ
毒親育ちの価値観や思考パターン・行動パターンを変えるには過去の経験を癒さなければいけません。
上で書かれたものは、無意識レベルでおこなっているもので、意識で「結婚は良いもの!」と思い込むことはとても難しいのです。
過去の経験を癒すということは、両親の不仲の場面や、家庭で悲しい思いや辛い思いをした場面を変えていくことです。
このことをインナーチャイルドを癒すとも言います。
そうすると、感情レベルで落ち着いていくために、今までのパターンを手放し、新たな選択肢を手に入れることが出来るのです。
長年、結婚に対して良いイメージの出来なかった人でも、思ったよりも早い時間で解決する可能性がありますよ。
毒親育ちの生きづらさを変える方法
毒親育ちを克服するには、潜在意識がもっている過去の経験のつらい記憶を癒していくことが近道です。
そうすると、今まで囚われていたパターンから抜け出します。
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