毒親の容赦のない言葉で心を折られるた子どもは、大人になっても人生に生きづらさを抱えることがあります。
肉体的な暴力はもちろんですが、言葉の暴力は時にそれ以上の破壊力を持っています。
投げかけられた言葉は、深く心に刺さり、何十年も囚われてしまうことなどざらにあります。
それだけ言葉の暴力は、子どもの人生を傷つけ、支配する可能性を持っているのです。
- 毒親の暴言の例
- 毒親の暴言を克服するには?
この記事では毒親の暴言の例と、言葉の暴力で縛られた囚われを外す方法をお伝えしています。
目次
毒親の暴言の例
カウンセリングの現場にいると、明らかな暴力による経験はもちろんですが、暴言によって人生を大きく狂わされている人たちに多く出会います。
身近な親の言葉は、子どもにとって誰よりも影響力が大きく、大人になっても人生を左右します。
実際の暴力は明らかにいけないことは周知の事実になっていますが、何度も執拗に日常的に繰り返される暴言も虐待です。
言葉による暴力は、場合によっては肉体的な暴力よりも威力を発揮することもあるのです。
毒親によって、馬鹿にされたり侮辱されたり、からかわれた子供の傷は、人間関係や仕事・結婚や育児などでも悪影響を出すことがわかっています。
毒親のいる機能不全家族の詳細はこちらです。→機能不全家族とは?
はっきりとした暴言
はっきりとした暴言は、身体的な特徴や能力、人間としての価値などを下げる言い方です。
人はありのままの存在を認めてもらうことで、自己肯定感が生まれますし、自信が生まれるのです。
暴言はまさにこの逆をいき、子どもの人格や存在をも日常的に否定して、自信や自立を奪い依存をさせます。
暴言を言う毒親は自分が優位に立ちたかったり、優越感に浸りたいために言っている可能性があります。
投げかけられた言葉というものは、無意識の中にイメージとともに取り込まれてしまいます。
心理学用語では内在化(内面化)と言いますが、子どもは親からの言葉を素直(無防備)に受け入れて、それにそった思考や行動パターンをしようとします。
「お前は頭が悪い」と言われれば、自分はきっと頭が悪いのだろうと信じてしまい、無意識にそれを現実にしようとしてしまうのです。
また、たった一言だけ容姿をけなされてから、対人恐怖症や醜形恐怖症(自分の姿は醜いと思う)になり外出困難になる女性もいるのです。
毒親育ちの詳細はこちらです。→毒親育ちの特徴とは?
遠回しなからかいの暴言
親が例え冗談のようなつもりでも、何度も執拗に繰り返し言われることで、子どもの人生を狂わせることがあります。
例えば、毒親と子供が一緒に外へ出かけた場合を想像してください。
この子どもの友達や親せきなどと出会ったときに、自分の子どもをからかって笑うような場面です。
友達や親せきのことを上げながらも、自分の子どもを馬鹿にして笑いを取り、子どもの格を下げることは、子どもにとっては恥ずかしさや無力感とともに、感情の吐き出し口を見失う状態なのです。
このような行き場のない感情を何度も感じると、子どもの自己肯定感は下がり、自分のことを恥ずかしい人間だと感じるようになります。
また、もしも子どもが親に「やめてくれ」と言ったとしても「ジョークがわからいなんてお前はダメだな」と逆に言われ、どっちにしても「ダメ」という烙印を押されてしまうのです。
からかうことが周囲の笑いを取るためであっても、対象が子どもで行き過ぎの場合は、子どもの自尊心を折ります。
アダルトチルドレンの中には、自分で笑いを取りに行く子もいますが、この子の心も相当つらい状態です。
周囲を和ませずにはいられない悲しいピエロはこちらです。→アダルトチルドレン:ピエロとは?
お前のためと言う暴言
毒親の中には「鍛える」とか「今後の人生のため」と言いながら、ひどいことを言う親もいます。
毒親からしたら、子どもに対して表向き「教育」という仮面をかぶっています。
すると、毒親育ちの子どもは大人になっても「有毒」になっていることになかなか気づかないことがあります。
カウンセリングにおいて、この「気づいていない」という大人たちには様々なあらわれ方があります。
例えば、現状について生きづらさを感じて、恋人とお付き合いするたびに上手くいかない女性がいました。
話の中でも、今まで付き合った彼や、自分の父親に対して「文句」を言っているのですが、いざNLPのワークをおこなおうとした時に、今まであれだけ話していたのに「嫌な出来事はないんですよね」と言ったりします。
耳を疑いますが、さっきまであれだけ文句を言っていたのに「出来事はない」とおっしゃります。
この女性は、明らかにお付き合いする人に「父親」を投影していて、付き合う恋人は彼女に対して暴言を言う人たちです。
父親は暴言を言いながらも、「お前のため」と言いながら、教育にはお金を出してもらったので、ありがたく思っているとおっしゃります。
ここに「お前のため」という言葉の魔力があります。
他にも、親が離婚して何十年前に出て行った父親を持つ女性のクライエントがいました。
彼女の母親は、いつもいつも顔を突き合わせていて、意識的にも憎しみの対象になっています。
ですが、父親は出て行ってしまい、それを母親のせいと記憶を作り上げてしまっていました。
父親は「お前のため」と言いながら彼女の価値観を否定して、母親をも否定していました。
話を聞くと父親はアルコール依存症で、暴言を吐きまくられていたようですが、出て行った父親を美化している女性は、いつか帰ってくると希望にすがっていました。
このように、カウンセリング中はクライエントから様々な表現が出ますが、無意識的に封じ込めたり、美化したりして、自分の苦しさの原因を見ないようにしているパターンは多々あります。
父の暴力を容認している母親をかばう人や、お酒を飲む母親に対して「それだけ辛いんだろう」と解釈をしてしまうのです。
毒親は、子どものため、世間への耐久力を付けるため、世の中はそんなに甘くないからと理由をつけて暴力や暴言を吐きますが、そちらの方が人間不信やトラウマで生きづらさを抱えるわけです。
毒親育ちの子どもは自信を付けるべき時に、何かを自分でやれるという気持ちを親に折られてけなされます。
そのため、自分はいつまでも何かを出来ているという感覚がなく、大人になっても自信がないと感じています。
毒親のお前のための過干渉の例はこちらです。→毒親の過干渉の特徴とは?
完璧主義の暴言
毒親が完璧主義の場合は、少しの失敗や間違いに対してひどい制裁や暴言が待っています。
子どもというものは、失敗や間違いを通して、成功の喜びやチャレンジを学びます。
完璧主義の毒親は、自分が完璧でいないと満足できないという理由で、子どもの失敗や間違いをとことん追求したり、そもそも不可能だったり高すぎる目標を設定したりします。
そうすると、子どもは失敗や間違い、挫折を極度に恐れる大人になってしまいます。
結果として、チャレンジをする精神は育ちませんし、失敗や間違い、挫折を一度経験すると立ち上がれないようになってしまいます。
子どもがチャレンジし続ける強いメンタルを作るには、完璧主義ではなく、適度に失敗や挫折を繰り返しながらも、それらは世界の終わりではないことを学ぶことが必要です。
そうすることで、自信をつけて何度でもチャレンジできる子になるのです。
完璧主義は、毒親育ちの子どもにも移りやすく、子どもの人生をも苦しめます。
例えば仕事において、完璧主義は完璧に出来るまで満足できず、いつまでも自分を苦しめる場合や、完璧なものしか認められないがゆえに後回しになって、いつまでも仕事に手を付けない場合があります。
そうすると、仕事自体の進行が徐々に遅れてしまい、人間関係のトラブルにも発展しかねません。
完璧主義で苦しくなるアダルトチルドレンの例はこちらです。→アダルトチルドレン:ヒーローとは?
毒親の暴言を頭から抜き去るには?
毒親の言葉が頭に突き刺さり、何十年も苦しんでいる人は思ったより多くいます。
ふとした時に思い出す人もいれば、常日頃から暴言が頭の大半を占めている人もいます。
言葉は内面化すると言いましたが、強烈な感情と結びついた言葉は予言のようになってしまい、人生を無意識に連れて行こうとします。
お前はダメだと言われ続けた人は、試験の前に熱を出したり、あと少しで完成のプロジェクトを投げだして一からの職業に転職しようとしたりします。
これらの暴言のトラウマは、無意識からアプローチして経験を癒すことで外すことが出来ます。
長年苦しんだ親の言葉を、NLPの講座やカウンセリングで解消することが出来ますよ。
NLP(神経言語プログラミング)は人生を豊かにして充実させる方法なのです。
毒親育ちの生きづらさを変える方法
毒親育ちを克服するには、潜在意識がもっている過去の経験のつらい記憶を癒していくことが近道です。
そうすると、今まで囚われていたパターンから抜け出します。
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